山に暮らせば

2016/09/12  カープが優勝した日、市内にいた。赤いユニホームを来た若い人や家族連れに出会ったとき、もっと若かったら絶対に流川界隈の居酒屋か飲み屋に行くのにと思いながら帰った。TV観戦。何と言っても巨人を叩いての優勝というのは他チームに勝って優勝を決めるより数倍嬉しい。黒田と新井が抱き合って泣く場面はどうしようもなかった。女房の頬はすでに涙が流れていた。
2人の身体を走り抜けた涙の源はなに? 苦しかったこと+悲しかったこと+忘れたいこと?
 翌朝、新聞を見た。黒田と新井が抱き合って泣くシーンの写真の扱いが信じられないほど小さい。鈴木がガッツポーズする写真の4分の1しかなかった。新聞を何度も見ながら「そうかなあ」と思った。
 芸北に戻りさらにい驚いた。黒田と新井が抱き合って泣く場面の写真がない。あるはずのところには黒田のピッチングする写真だ。市内は17版(遅番)、芸北は16版(早版)。原稿の締め切り時間が違うので違う写真になることはある。しかし、ウルルンと来た場面は1面掲載の胴上げより前だ。締め切り時間に関係ない。うーん、詮索はやめよう。

 市内から芸北に戻る途中で黒田と新井の「涙の理由(わけ)」を想像し、走った。1975年(昭和50年)カープが初優勝したとき、中国新聞スポーツ面のコラムを担当していた大先輩の故津田一男さんが泣きながら書いた「球心」を思い出した。
  真っ赤な、真っ赤な、炎と燃える真っ赤な花が、いま、まぎれもなく開いた。
 祝福の万歳が津波のように寄せては、返している。
 苦節26年、開くことのなかったつぼみが、ついに大輪の真っ赤な花となって開いたのだ。

 球団創設26年で初優勝して流した津田さんの涙と25年ぶりに優勝した黒田・新井の涙は同じか? カープファンが共有した涙は「黒田さんの涙にもらい泣きした」と言った菊池の感動の涙と同じか。人のことであれ、自分のことであれ、嬉し涙で抱き合って泣けるのは良い。黒田は言った。CSと日本シリーズ、後2回あると。もう2回泣かせてくれるのだ。


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おかしな話だが、真っ赤な花というフレーズに反応した。市内から鈴張を抜けて豊平へ抜けるコースで走っていて星ヶ丘団地入り口に数株の曼珠沙華があるのを見ていた。豊平・琴谷近くまで戻っていたが、Uターンして曼珠沙華の花を撮った。
 赤い花なら 曼珠沙華 
 オランダ屋敷に 雨が降る
 (昭和13年 歌謡曲・長崎物語)
 
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赤蕎麦。 芸北


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蕎麦。豊平


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シソ。千代田

by konno_noboru | 2016-09-12 21:59 | Comments(1)

Commented by 井上雅行 at 2016-09-13 00:30 x
こんばんは
カープが優勝しましたね。場所は東京ドーム、対戦相手はジャイアンツ、カープの先発投手は黒田、まさに舞台が整って、初回2点の先制をされてそして逆転のカープの名前通りの逆転、試合後半は勝利の方程式、クローザーの中崎の見事な閉めっぷり。すべてカープファンの筋書き通りの優勝試合でしたね。超最高でしたね。神っていると最高で〜すは流行語大賞の候補になるかも知れませんね。MVPは誰になるのか選ぶ人達は頭を悩ませる事でしょう。でも、でもCSと日本シリーズが残っています。全て終わってから極めつけの最高の一杯をあげたいと思っています。
カープの赤、曼珠沙華の赤今年は一段と目に焼きつきます。黒田と新井が抱き合って涙を流していた姿には不覚にも私も…。